アベノミクスVS 民主党政権

残念ながら世間では「民主党政権はダメだった」という認識が定着していますが、民主党政権はそんなにダメだったのでしょうか?

民主党政権が約3年3か月でした。安倍政権発足から約3年3か月たったので、両政権の政策を比較するにはよいタイミングだと思います。内閣府の国民経済計算を使って、安倍政権と民主党政権の実質GDP成長率を比べてみましょう。

(暦年)   実質GDP成長率  (政権)

2008年    -1.0%    自公 *リーマン危機

2009年    -5.5%    自公

2010年     4.7%    民主

2011年    -0.5%    民主 *東日本大震災

2012年     1.7%    民主

2013年     1.4%    自公

2014年     0.0%    自公

2015年     0.5%    自公

*参照:内閣府のホームページ「国民経済計算(GDP)」

国民経済計算(GDP統計) : 経済社会総合研究所 - 内閣府
内閣府経済社会総合研究所の国民経済計算(GDP統計)等を掲載。

2009年9月から2012年12月まで民主党政権でした。2008年は完全に自公政権の年。2009年の4分の3の期間は自公政権だったので「自公」としました。2009年はリーマンショックの影響が強いので、マイナス成長を自公政権のせいにするのは酷な気がします。2009年のマイナス成長に関しては、自民党政権を責めません。

民主党政権の3年間の実質GDP成長率は、4.7%(2010年)、-0.5%(2011年)、1.7%(2012年)でした。単純に3年間の平均を出すと約1.97%となります。民主党政権の2011年がマイナス成長になったのは、東日本大震災の影響が多いのは明らかです。

アベノミクスの3年間の実質GDP成長率は、1.4%(2013年)、0.0%(2014年)、0.5%(2015年)でした。単純に3年間の平均を出すと約0.63%となります。安倍政権の3年間で経済はあまり成長していません。アベノミクスの初年度の株価上昇が印象に残っているせいか、あるいは、名目GDP成長率の印象が強いせいか、アベノミクスが成功していると思っている人が多いです。しかし、内閣府の実質GDP成長率を見る限り、民主党政権時よりもかなり悪いパフォーマンスです。数字を見る限り、アベノミクスを続けるべきではありませんし、民主党政権の経済政策が誤っていたとも言えません。