新党「民進党」にかける思い

私の3期(約9年2か月)の衆議院議員生活は試行錯誤の連続でした。JICAやNGOでの仕事を通じて政治家の影響力の大きさを知り、政治の重要性を知りました。NGO時代には、日本の難民政策やNGO支援策を変革するために、国会議員に働き掛ける仕事を経験しました。国会議員を説得して動かすのはとても根気がいり、むずかしい仕事でした。そんな中で「いっそのこと自分が国会議員になった方が手っとり早いのでは」と思うようになりました。

知り合いだった自民党の河野太郎衆議院議員のメールマガジンで候補者公募を偶然知り、自民党神奈川県連の公募に応募しました。平成17年に初当選したのは自民党でした。しかし、「小泉改革」と叫びながらも、自民党の古い利権体質は変わらず、右傾化が徐々に進む自民党に失望しました。自民党を離党して第三極の新党「みんなの党」結党に参加しました。

理想を胸に新党を創ってはみたものの、みんなの党内は、① 安倍政権に近づく人、② 「大阪維新の会」と合流を望む人、③ 民主党との政党間連携を目指す人、という3つのグループができて内部で対立しました。私には、安倍政権の強権政治に加担したくないという思いがありました。同時に「大阪維新の会」の橋下徹氏の政治姿勢や政策にも違和感を覚えました。私は民主党との政党間連携を主張しましたが、残念ながら民主党との連携路線は受け入れられませんでした。2014年11月にみんなの党が解党にいたった後は、迷わず民主党に入党しました。

安倍総理のもとで右傾化する自民党政権に対抗する核になるのは、民主党しかないと考えました。小選挙区制のもとで二大政党化は必然です。第三極といっても一時的な流れにしかならないことを痛い経験から学びました。民主党が核になって、社会民主主義勢力とリベラル保守勢力が連携協力し、右傾化した自民党政権に代わる政権をつくるべきだと考えました。2014年12月の衆議院選挙には、民主党埼玉県第13区から立候補して落選しました。

その後、民主党本部選挙対策委員会から「福岡3区の藤田一枝元衆議院議員が引退されるので、その後継者として立候補しないか」と打診されました。前任者の藤田一枝元議員とは難民問題や社会保障政策等で考えが近いこともあって後継指名を受けることができ、生まれ育った福岡県でもう一度チャレンジさせていただくことになりました。

2016年2月に民主党と維新の党の合流による新党結成が決まりましたが、「民主党を中心にした野党再編」という意味では、私の当初の希望に近い形ともいえます。政党名が変わるのは残念ですが、新党「民進党」のなかでこれまでの経験と反省を生かして党の改革に努め、政権担当能力のある政党づくりに貢献したいと思います。

思えば、私は自民党を振り出しに、みんなの党、民主党と来て、民主党あらため「民進党」となり、所属政党としては4つ目です。岡田克也代表も、私と同じく1期目は自民党所属でした。岡田さんは、自民党を離党して新生党の結党に参加しました。その後、新生党は日本新党や民社党と合流して、新進党に変わりました。その新進党も解党して、岡田さんは民主党結党に参加しました。岡田さんの方が、私よりもさらに複雑な道筋をへて民主党に参加されています。それを思えば、私の民主党参加は、そんなに特殊な例とも言えないかもしれません。そんな岡田代表のもとでスタートする「民進党」の福岡第3区支部長として全力でがんばりたいと思います。

安倍総裁のもとの自民党は、右派的イデオロギーで純化している点は新しいですが、甘利大臣の口利き問題のように古い利権体質を引きずる点で昔のままです。金融緩和は新しい政策でしたが、公共事業や補助金のばらまきの復活は古い自民党の利益誘導政治の復活にほかなりません。

新しい「民進党」は、穏健な保守勢力(中道右派)と社会民主主義・リベラル勢力(中道左派)を結集し、平和、自由、共生といった価値を重視し、自民党に対抗する軸にならなければなりません。「民進党」というネーミングには若干不満もありますが、大事なのは掲げる理念や大義です。政権を担うに足る実力を持つ政党をつくっていきたいと思います。

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