豪雨災害の視察に行きました。

福岡県と大分県の豪雨災害では多くの方々がお亡くなりになりました。犠牲になった方々に心から哀悼の意を表します。

さて、本日、民進党本部の豪雨災害視察団に同行させてもらいました。災害後の視察はむずかしいものです。私もNPOスタッフ時代は緊急援助の仕事に携わっていたので、政治家の視察やマスコミ取材を受け入れたことがあります。

政治家の視察を受け入れる側にいた経験から言うと、政治家の視察受け入れアレンジは大変です。次から次に政治家が視察にやって来たらますます大変です。もちろん政治家に現場を知ってもらうのは大切です。他方で、被災者の支援をしなくてはいけない時期に、政治家のアテンドに時間を費やすことになり、視察の受け入れにあまり時間と手間を費やすのも考えものです。

さらに、個々の政治家がバラバラにやって来て、何度も同じような質問を繰り返して帰るのは困りものです。下手をすれば、「視察公害」になりかねません。なので、私は単独で視察に行くのはやめようと心に決めていました。視察団が来たときにそれに便乗して視察させてもらうのが、現地の支援関係者の負担がいちばん小さいやり方だと思います。そんなことを考えていた折に、タイミングよく民進党本部の視察団がやって来たので、それに同行させてもらいました。

被災地の朝倉市は実家のすぐ隣の地域です。子どもの頃に柿狩りや原鶴温泉に行った思い出があり、親しみのある地域です。被災地の高速道路の出口は洪水の傷跡がなまなましく、道路沿いの家屋やガソリンスタンドも濁流の被害を受けていました。川の流れが変わっている場所もあり、洪水の威力のすさまじさがわかります。今回の災害では、流木の被害が目立ちました。特に杉の流木が目につきます。これまでの植林政策を見直して、杉林を雑木林に戻すような公共事業もこれからは必要かもしれません。

各地の自治体からも応援が来ていました。香川県警のパトカーや山口県の消防車、北九州市の給水車など、いろんな自治体の車両が来てました。自衛隊や消防、警察の皆さんも炎天下できびしい作業に取り組まれていました。今日は特に暑かったのでしんどいと思います。頭が下がります。災害ボランティアの皆さんも活躍しています。労働組合が組織的にボランティアを派遣しているのも見かけました。

いまだに行方不明の方が何人もいて、自衛隊や消防の人たちが捜索活動をしているのを視察しました。カメラを持って行きましたが、がれきや泥の中に行方不明の方がいるかもしれないと思うとどうしても写真を撮る気が起きませんでした。また、避難所にも行きましたが、プライバシーの観点や被災者の皆さんのお気持ちを察すると、被災者の方々の写真も撮りたくありません。なので、今回の視察の写真は1枚もありません。持って行ったカメラはムダになり、文章だけの視察報告となりました。

いまは浪人中なので私個人としては視察の結果をすぐに政策に反映することもできませんが、いつか公的な立場で災害対策や復興支援に関わる日が来たら今日の教訓をいかしたいと思います。今日の視察にご協力いただいた皆さまに心から感謝いたします。