未来への投資と持続可能な社会

持続可能な社会に向けて、未来への投資は重要です。人口が減少しても、一人当たりの生産性を高めれば、豊かな社会を維持することは可能です。人口という「量」が減る中で、教育訓練や科学技術に投資して人材の「質」を高めます。科学技術や教育、文化芸術は、すぐには結果が出なくても、長い目で見て重要な投資です。

終身雇用が前提の正社員であれば、企業内の人材育成(OJT)を通じて能力を高めることができます。しかし、非正規社員には、研修や職業訓練を受ける機会が多くありません。非正規雇用が4割を超える中で、企業が人を育てる時代から、社会が人を育てる時代への転換が必要です。先進国で日本は成人向けの職業訓練支出がもっとも少ない国です。いったん社会に出てもいつでも必要な技術を学べる環境を整備します。

人口減少のスピードをゆるやかにし、魅力的で生産性の高い地域社会をつくるために地方再生に力を入れます。人口減少下でインフラを維持するためには、スマートシュリンク(賢い縮小)、コンパクトシティ化が不可欠です。

人口増加を前提に設定された社会保障制度の見直しも急務です。国民年金の納付率が4割というのは異常な事態です。大幅な社会保障制度の見直しは避けられません。

経済成長のための政策

  • 過剰で不必要な規制と必要な規制を「規制仕分け」で整理
  • 国際競争力を高めるビジネス環境の整備
  • 企業の新陳代謝を促進する制度改革(起業と廃業を容易に)
  • 特定産業に補助金をつぎ込む官主導の産業政策(ターゲティングポリシー)を縮小
  • 都市部の高層住宅の容積率引き上げや老朽マンション建て替え促進
  • 第三次産業(特にサービス業)の生産性向上のための規制改革

科学技術への投資

  • 科学技術の基礎研究を重視
  • 国際社会の問題(環境、エネルギー、省エネ等)の解決に役立つ研究に重点投資
  • 地域再生のためイノベーションの核となる地方の国立大学の研究能力を強化

社会保障制度の持続可能性確保

  • 国民年金の基礎年金部分を消費税(5%相当)で負担。国民年金の徴収は停止
  • 社会保険、雇用保険等の徴収窓口の一元化によるコスト削減と徴収漏れ防止
  • 健康保険制度を段階的に一元化
  • 予防医療の強化、ジェネリック医薬品使用拡大、医療費適正化
  • 介護士や看護士の待遇改善

地方再生・地方分権

  • 東日本大震災の復興支援の継続、熊本地震の復興支援の充実
  • 地方分権の推進:都道府県や政令市、市町村への一層の権限移譲
  • 地方の再生のためにコンパクトシティ化を推進。中心市街地の再活性化や再開発、市街地の公共交通機関(LRT等)整備、バリアフリー化を推進
  • 住宅課税のあり方や助成制度を見直して廃屋撤去を推進
  • 災害対策における地域間連携の体制整備

農林水産業の再生

  • 環境にやさしい持続可能な農林水産業への転換
  • 農業技能者の育成に力を入れて「プロ農家」を増加
  • 兼業農家への助成は縮小。専業農家への支援を強化
  • 水産業では乱獲を招く「オリンピック方式」から「譲渡可能個別割り当て方式」へ
  • 木質バイオマス発電の普及促進
  • 畜産バイオマス発電の拡大:畜産とエネルギーの兼業農家化

職業訓練・再教育の充実

  • 社会に出た後に学び直せる環境の整備(再訓練・再教育)
  • 失業中の職業訓練とそのための給付の充実
  • 大学や専門学校等の社会人入学の受け入れ拡大と助成の充実
  • 企業の新陳代謝を促進するために転職時の職業訓練を充実