立憲民主党

すべての人に安心のベーシックサービス

2022年6月24日
暮らしと経済

私が今年1月から5月まで立憲民主党本部で取り組んだ「持続可能な社会ビジョン」ですが、参院選でもあまり注目されていません。

単に書いただけで、ほとんど読まれない提言になってしまったようです。私にとっては5か月間かけてまとめた文章だけに、「不憫なわが子」という感じです。

かわいそうなのでこのブログで7回に分けてご紹介させていただきます。不憫な「持続可能な社会ビジョン」をお読みいただければ幸いです。

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すべての人に安心のベーシックサービス

暮らしの安心を保障するのは、医療、介護、教育、保育、障がい者福祉、住宅などのベーシックサービス(現物給付)である。医療や介護、教育にかかるお金の不安が過剰な貯蓄につながり、個人金融資産が2000兆円を超える現状を招いている。

金融資産のかなりの部分は高齢者が保有している。自分が何歳まで生きるかはわからない。「人生百年時代」といわれ、百歳近くまで自己責任で生きることを前提に貯蓄に励み、実際にはそれ以前に亡くなる例が大半で、多額の遺産相続が発生している。医療や介護の自己負担と不安が軽くなれば、貯蓄のかなりの部分は消費に回る。子育て世帯は、大学授業料が無償化され教育費負担が軽減されれば、消費に回せるお金が増える。ベーシックサービスの無償化や自己負担軽減は、結果的に消費を活性化する。

すべての人にベーシックサービスを保障することで、所得格差による社会の分断を防ぎ、だれもが尊厳を持って生きられる社会を実現できる。その際、普遍主義の原則に立ち、所得の多寡によって利用できるベーシックサービスに差を設けないことが重要である。中高所得者も受益を実感でき、高齢者も子育て世帯も単身世帯もすべての人が安心できる持続可能な社会保障制度を築く。ベーシックサービスの充実によって、「弱者を救済する」より、むしろ「弱者を生まない」セーフティーネットを整備し、格差を生まない社会をめざす。

べーシックサービスに関しては、医療、介護、障がい者福祉、保育などのタテ割り行政の壁を越え、ひとりひとりの暮らしに寄りそい、人生をライフステージごとにトータルで支える社会をつくる。申請が上がるまで「待つ」行政ではなく、専門職のソーシャルワーカーや地域のNPOや自治会と連携し、DX化で申請漏れを防ぎ、必要な支援を必要なタイミングでスムーズに提供できる行政を整備する。べーシックサービスの大半は好き好んで利用するわけではなく、必要に応じて利用するものであり、さまざまなべーシックサービスを同時に利用せざるを得ない人に過剰な負担を課すべきではない。個人の費用負担に上限を設ける「総合合算制度」を早急に導入する。

介護、医療、保育、教育、障がい者福祉などの「ケアサービス(対人サービス)」は、労働集約的であるため雇用創出効果も高く、乗数効果も高い。ソーシャルワーカーなどの福祉の現場を支える人員の増員も必要である。今後も増える「ケアサービス」労働者が、新たな中間層のコアとなれるよう処遇を改善する。

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