山内 康一

家産制国家化する日本

フランシス・フクヤマ氏の新刊「政治の衰退」から再びです。最初に用語の定義から入りると、「家産制国家」とは「領土や人民などがすべて君主の私有物となされる国家。封建時代の国家、ことに領主国家がこれにあたる」と定義されます。

フクヤマ氏は次のように述べます。

 親族や友人を頼りにすることは人間の社会性の規定値(デフォルト)の状態であり、強力な誘因が働いて、その状態に逆らった行動を促されなければ、家産制は必ずかたちを変えて戻ってくる。

太古の昔から人間社会では、親族や友人を頼ってきました。それが当然であり、自然です。家産制国家というのは、人類の歴史の早い段階からの自然状態に近いのだと思います。逆に、近代国家における「法の支配」や「民主主義」といった制度は、権力の抑制や協調といった人間の不断の努力が必要であり、かなり不自然な状態ともいえます。 — 続きを読む —

平和と外交

終戦の日

昨日は平成最後の「終戦の日」でした。初めて福岡県主催の戦没者追悼式に出席しました。これまで東京で行われる全国戦没者追悼式には何度も出席したことがありますが、地元の福岡で出席するのは初めての経験でした。 まずどの受付に行ってよいかわから...
政治の動きと分析

政治の衰退:安倍政権の例

フランシス・フクヤマ氏の新刊「政治の衰退」を読んでいて「なるほど!」と思う記述に出会いました。  政府の質を見るにはもう一つの側面がある。(中略)それは、どの程度の自律性を政府が持っているか、である。民主主義国の国民であれ、権威主義の統治...