新しい仕事と新しい働き方(近況報告)

1月から新しい仕事をはじめました。今年5月までの5か月間の期限付きの仕事ですが、とりあえず無職から脱することができました。いまのところ勤め先に迷惑がかかるので、どんな仕事かは詳しくは書けませんが、これまでの経験や知識を活かせる仕事でやりがいはあります。

昨年12月に福岡3区の事務所を閉める旨のブログを書いたところ、すぐにこの仕事のオファーをいただきました。契約書もまだ結んでいませんが、なし崩し的に働きはじめています。少なくとも平日の昼間にやることができました。

ただ、正規の職員ではないので、9時から5時まで事務所に常勤という感じでもありません。他の仕事(NGOでのボランティアなど)や6月以降の仕事さがしも同時並行でやってよい約束になっています。

いまの仕事は、大学教授にお会いして打ち合わせたり、資料や書籍を読んで簡単な文章をまとめたりと、そんなにストレスのない仕事です。決して好待遇ではありませんが、とりあえず5か月間はあせって職探しをしなくてすみます。次の仕事はゆっくり厳選して探したいと思います。

現在の仕事は、衆議院議員時代とちがって、土日が休めるのがうれしいです。コロナ禍ということもあり、仕事のおつき合いの飲み会も皆無です。朝の駅立ちがないだけでも、かなりストレスは減ります。思えば議員時代はほとんど休みもなく、趣味の時間などもとれず、ワーク・ライフ・バランスは最悪でした。

議員時代とは読書の作法も大きく変わりました。衆議院議員として知るべきことはたくさんあります。教育も、経済政策も、ウクライナや中東の情勢も、安全保障も、農業も、障がい者福祉も、災害対策も、DV被害者支援も、気候変動対策も、何でも広く浅く本を読むように心がけてきました。

国会議員は「スーパー・ゼネラリスト(?)」であることが求められると思います。完璧な「スーパー・ゼネラリスト」あるいは「スーパー・リベラル・アーティスト(?)」にはなれないにしても、それをめざして研鑽しなくてはならないと思い、広く広く本を読むように心がけていました。

しかし、いまは1つのテーマにしぼって本を読んでいます。裏を返すと、関係のない本をなるべく読まないよう心がけています。これから面談する大学教授の著書を予習のために読むだけでも時間が足りません。

1つのテーマにしぼりこんで勉強するということで、何となく大学院生時代を思い出します。大学院生の頃は2週間に1度くらい「チュートリアル(tutorial)」といって、指導教官と一対一で20~30分くらい面談する授業がありました。次回のチュートリアルまでに課題図書を読んできたり、メモを作成したり、と必死で勉強し、教授との面談には緊張して臨みました。

いまもそんな感じです。国会図書館の本館にこもって資料を読みあさったり、国会図書館の分館で元国会議員特権をいかして本を大量に借りたり、地道に調査研究に励んでいます。大学院時代のチュートリアルみたいなものです。報酬を受け取って修士課程の勉強をしているような気分です。これから5月までしっかり勉強をしつつ、より良い社会をつくるため勤務先(=非営利組織)に少しでも貢献したいと思います。

若いころはやりたいことがたくさんあって、国際協力の現場の仕事にも就きたかったし、シンクタンクで公共政策の調査や政策提言もやってみたかったし、アジア経済研究所みたいなところで発展途上国のフィールド調査の仕事もやってみたかったです。いまやっている仕事は、若いころにやりたかった仕事にちょっとだけ近いかもしれません。短い間ですが、前向きに取り組める仕事が見つかってよかったです。5月までの期間限定ですが、がんばります。