非常勤で高校教師をやります

昨年は北海道大学の公共政策大学院で非常勤講師をやらせていただきました。人に教えるためには、そうとう勉強しなくてはいけません。しかし、とてもやりがいのある仕事だと、自分でやってみてあらためて実感しました。

今年は2学期(9月)から福岡県内の某私立高校で月に1度だけ非常勤講師として講義をすることになりました。「グローバル教育」の一環としてJICAやNGOの経験、あるいは、フィリピンやイギリスの大学に留学した経験を踏まえて高校生に講義をします。

国際政治については話すつもりですが、生臭くなるので日本の政治については極力話さないつもりです。高校の場所が遠いので通うのはたいへんですが、月に1度だけなので何とかやりくりしたいと思います。

進学校なので優秀な高校生が相手です。きちんと準備して授業に臨む必要があります。政治活動の妨げにならない範囲内で、真剣に準備したいと思います。

これまで「人の役に立ちたい」「だれかを助けたい」という思いで仕事を選び、働いてきました。JICAやNGOで働いていた頃は、「人の役に立ちたい」「だれかを助けたい」という実感が得られる仕事も多く、やりがいはありました。

衆議院議員時代も法改正や政策形成に関わることができると、「人の役に立ちたい」「だれかを助けたい」という思いが満たされることも多々ありました。政治家として忸怩たる思いをしたり、無力感にとらわれたりすることもありましたが、それでもトータルで考えれば、十分やりがいのある仕事でした。

しかし、浪人中のいまは、「人の役に立ちたい」「だれかを助けたい」という思いは全然満たされません。どちらかといえば、日々まわりの人たちに助けられてばかりです。本当は人助けしたいのに、人に助けられてばかり。社会の役に立っているという感覚はなく、支援者の皆さんのお世話になり、ごやっかいになってばかりです。人さまに助けられてばかりで、ありがたいと思う一方で、申し訳ない気持ちになります。肩身の狭い立場です。

浪人生活をしていると、少しでも「人の役に立ちたい」「世の中の役に立ちたい」という気持ちに強くとらわれます。そんなときに高校時代の恩師から非常勤講師のオファーをいただき、ちょっと張り切っています。

これまでの経験や大学院で学んだことを未来のある高校生の伝える、という有意義な仕事です。ありがたいと思います。たとえ月に1度の短時間でも高校生を教育する立場に立ち、人の役に立てることが、日々の地道な政治活動の励みになると思います。

国政に復帰できたら、教育政策に関わりたいという思いが強くあります。現場の教員の皆さんや現役の高校生の皆さんと接する機会は、教育現場の声を聴いて実態を知るチャンスだと思います。高校で教えることを通じて、教育の現場について学びたいと思います。非常勤講師としての仕事は、大事にしていきたいと思います。