2019年の通常国会をふり返る

現在、朝の駅頭活動で配っている国政レポート32号の内容を転載します。福岡3区内で電車通勤をしていない人はご一読いただければさいわいです。

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2019年の通常国会(1月28日~6月26日)をふり返る

今年の通常国会は6月26日に閉会しました。参院選をひかえて政府与党は、世論の反発の大きな対決型の法案をさけ、内閣提出法案の数を減らし、安全運転の国会運営に終始しました。今回の国政レポートでは、私の国会や党での役割や業務についてご報告させていただきます。

1.衆議院内閣委員会の野党筆頭理事の仕事

衆議院には17の常任委員会があります。私はその1つの内閣委員会の野党側交渉責任者(野党筆頭理事)を務めています。衆議院内閣委員会の議題や日程に関し、野党間の調整、与党との調整を行い、いわゆる「国会対策」的な調整業務を担当しています。

委員会の議事日程は、表向きは理事会で決まりますが、実態は与党と野党の筆頭理事間の水面下の協議で決まります。与党(自民党)の筆頭理事と野党(立憲民主党)の筆頭理事の二者で合意し、委員長(通常は自民党)が了承すれば、委員会として決定という流れです。例えば、内閣委員会の委員長は当選4期(自民)ですが、与党筆頭理事は大臣経験者で当選7期のベテランです。実は、委員長より与党筆頭理事の方が、自民党内では重要なポストなのかもしれません。

野党筆頭理事が反対すると、議事日程の協議は進みません。どうしても与野党で合意できない場合に、与党はいわゆる「強行採決」を行いますが、実は意外と少ないです。少ないですが、大きく報道されるので、与党はしょっちゅう強行採決しているイメージがあるかもしれません。与党も強行採決はできれば避けたいので、野党筆頭理事の意見はかなり尊重されます。

内閣委員会に関係する府省は、内閣府、内閣官房、宮内庁、警察庁、人事院など数多く、最大で9人の大臣が同時に内閣委員会に出席します。内閣委員会が扱うテーマは、天皇ご即位に関わる祝日法、サイバーセキュリティ、子どもの貧困対策、公務員給与、男女共同参画、多文化共生、道路交通法など多岐にわたり、予算委員会と並んで重要な委員会とされます。

今国会では、子ども・子育て支援法、子どもの貧困対策推進法、警察法、道路交通法、デジタル行政手続法等が内閣委員会で審議されました。国会会期中は、ほぼ毎週水曜日と金曜日の「定例日」に内閣委員会が開かれます。長い時は8:50から17:00まで昼休みをはさんで、委員会室に座りっぱなしです。さらに内閣委員会の議事や運営を決める理事会も頻繁に開かれます。

なお、ふつうは常任委員会の筆頭理事を1つ担当すれば、それで衆議院議員としての職責を十分に果たしたものとみなされます。しかし、私の場合、内閣委員会の他に衆議院情報監視審査会という委員会でも、野党筆頭理事を務めています。情報監視審査会は、法案審議はありませんが、行政監視のための頻繁に開催され、拘束時間が長くてたいへんです。

 

2.立憲民主党の政調会長代理の仕事

政党の「党務」も国会議員の重要な仕事です。現在、私は党の政務調査会のナンバー2の「政調会長代理」を務めております。国会に提出される内閣提出法案の賛否や対案を検討したり、わが党の議員提出法案を審査したりするのが、政務調査会の日常業務です。「政調審議会」という定例会議の司会も私の仕事です。さらに今年は参院選があったので、参議院選挙の公約(立憲ビジョン2019)づくりにも関わり、例年より忙しい通常国会でした。

 

3.立憲民主党の政策コミュニケーション局長の仕事

昨年9月に私の提案で党に「政策コミュニケーション局」という部署ができ、提案者の私が責任者に就任しました。「政策コミュニケーション」という用語は定着していませんが、定義するなら「政策をわかりやすく正確に有権者に伝える」ということです。政治の世界では「よい政策」を訴えれば、有権者に理解され、選挙に勝てる、というものでもありません。トランプ現象や英国のEU離脱の例をみても、冷静な政策論よりも、排外的ナショナリズムや情緒的なワンフレーズが政治を動かす例は枚挙にいとまがありません。それに対し、同じようにワンフレーズ・ポリティックスで対抗すれば、政治不信と社会の分断を深めます。

安易なワンフレーズ・ポリティックスに頼らず、わかりやすく、かつ、正確に情報を発信することが大切だと思います。「よい政策」をつくるのは当然の前提です。しかし、「よい政策」も国民の理解なしには実現しません。わかりやすさと正確さを両立する情報発信の工夫が「政策コミュニケーション」です。フェイクニュースへの対抗策は「政策コミュニケーション」です。

また、立憲民主党は政策形成への市民参加を重視しています。「ボトムアップの政治」の実現には、市民の声や現場の声をよく聴き、選挙公約や法案に反映させるメカニズムが必要です。国民の声の「受信」機能も重要です。政策へのフィードバックを受けつけ、政策づくりにいかすのも「政策コミュニケーション」です。政策をマスコミや国民向けにわかりやすく「発信」し、同時に、市民や現場の声を広く「受信」し、双方向のコミュニケーションを通じて市民参加の「熟議の政治」を実現することが政策コミュニケーション局の役割です。

今回の参院選公約も市民や現場の声を聴いて作りました。政策コミュニケーション局を中心に全国でタウンミーティングを開き、インターネットアンケートを実施し、のべ数万人から回答を得て、参院選公約にいかしました。参院選公約は、中身も大切ですが、参加型のプロセスも重要です。市民参加の政治をめざして「政策コミュニケーション」を推進しています。

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