英国の政治学者ジェリー・ストーカー氏の「政治をあきらめない理由」(岩波書店)に出てくる、世界68か国の5万人を対象にした調査によると「政治家を信用する」と答えた人はわずか13%だそうです。政治不信は世界共通の現象です。日本だけじゃありません。
ジェリー・ストーカー氏は「政治家は権力に飢えた嘘つきだという見方は我々の時代の常識である」と言います。そして「政治は本来的に失望を招くもの」と言い、次のように述べます。
多くの市民は、政治とは結局のところ集団的な決定の押しつけであり、複雑なコミュニケーションの過程を必要とし、往々にしてすっきりしない妥協を生み出すものだということを十分理解できなくなっている。政治とは失望するように仕組まれている。妥協や調整には失望がつきものである。
多くの政治決定には資源配分を伴い……