幻の街頭TVインタビュー

数日前、福岡市天神の商店街を速足で歩いていたら、地元テレビ局の取材班に声をかけられました。

すみません。働き方改革についてお聞きしたいんですが、よろしいですか?

全然よろしくないです。

これでも働き方改革法案の国会審議に参加した現職衆議院議員です。国対委員長代理として働き方改革法案の野党合同ヒアリングを幾度となく用意し、国対プロジェクトチームで大量の資料を精査した案件です。

よく政治家が「市民目線」みたいな評語を使いますが、私は見た目的にも「市民目線」的な容貌だったのかもしれません。地味なルックスと控えめな態度には定評があります。街の風景にとけ込みやすく印象に残らないルックスなので、刑事になって尾行とかするのには適していると思います。

しかし、中立的な一市民のような顔をして「働き方改革」の街頭インタビューに答えて、万が一それが放送で使われたら大変です。個人的には放送事故です。

地元福岡の報道関係者でさえ、私の顔をおぼえていないということに軽くショックを受けました。知名度のなさは、相当です。これからは知名度のなさを売りにしてもよいかもしれません。

街角でふつうにインタビューを申し込まれただけでも恥ずかしいのに、街頭インタビューの映像が実際にニュース番組で流れたら更なる恥さらしです。

そこで次のようにお断りしました。

すみません。私、衆議院議員だから、「市民の声」みたいにならないですよ。ごめんなさい。

テレビ局の方はけげんな顔をしていましたが、拒否しているということは理解し、すぐにあきらめました。

政治家は「顔を名前が売れてナンボ」という世界。地元のテレビ局のスタッフにさえ認知されていないのは、かなり深刻な問題です。もともと「政治家オーラはない」といわれてきましたが、さすがに街角インタビューされたのはまずいです。

もっと認知度を上げるためにテレビに出なくては!