書評

尊敬する政治家:大久保利通

書評です。国際日本文化研究センターの瀧井一博教授(国制史、比較法史)の「大久保利通」(2022年、新潮選書)は、大久保利通とその時代を理解する上でお薦めできる良書です。 選挙のたびに報道各社からアンケートが来ますが、そこに「尊敬する...
暮らしと経済

世界で広がるWHO推奨「砂糖税」を日本でも

世界では「砂糖税(sugar tax)」を導入する動きが広がっています。WHO(世界保健機関)は、肥満や糖尿病などのリスクを減らすため、砂糖を多く含む飲料への課税(taxes on sugar-sweetened beverages...
平和と外交

「新疆ウイグル自治区」(熊倉潤、中公新書)

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、2022年8月31日に新疆ウイグル自治区の人権侵害について報告し、世界の注目が集まっています。前々からウイグル人や新疆ウイグル自治区に興味があったこともあり、最近出た「新疆ウイグル自治区」(...
平和と外交

トマ・ピケティの経済制裁論

経済学者のトマ・ピケティ氏といえば「21世紀の資本」で一世を風靡しましたが、ロシアへの経済制裁についておもしろい提案をしています。ポイントは「ロシア国民全体を経済制裁の対象にするのではなく、富裕層にターゲットを絞って経済制裁を行う」...
子どもと教育

農学部の学生がコンピュータ科学の学生の4倍

経済学者の野口悠紀雄氏の「円安が日本を滅ぼす」という本におもしろいデータがありました。東京大学における農学部のウェイトが非常重いそうです。特に大学院に限っては東大全体の一割近くが農学部だそうです。 日本の国内総生産に占める農業の割合...
平和と外交

情報機関員キッシンジャーとソフトパワー

国際政治の分野で「ソフトパワー」という言葉が使われるようになったのは、ここ三十年くらいのことでしょうか。国家安全保障会議議長や国防次官補を歴任したハーバード大学のジョセフ・ナイ教授が「ソフトパワー」という概念を提唱して、一気に世界中...
平和と外交

英国は今も「帝国」。保守党は保守的じゃない。

イギリスの保守党の党首選挙を見ていて思うのは、 (1)イギリスは今でも良い意味で「帝国」であり、 (2)保守党がちっとも保守的ではない、 ということです。 日本語で「帝国」というとネガティブなイメージかもしれません。しかし、塩野七生...
暮らしと経済

脱化石燃料と脱ロシアで「気候正義」を

ちょっとマニアックな雑誌ですが、「国際開発ジャーナル」(国際開発ジャーナル社)の2022年7月号の明日香壽川教授(東北大学)の寄稿文がおもしろかったです。 タイトルは「気候危機とグリーン・ニューディールという希望」です。なお、明日香...
政治の動きと分析

分断社会を終わらせる調和の政治

私が執筆した「持続可能な社会ビジョン」シリーズの第7弾で最終回です。分断された社会を修復するための政治について書きました。参院選の展開を見ていると、分断がさらに大きくなりそうな気配で残念ですが、ご一読いただければさいわいです。 分断...
社会と市民活動、NPO

すべての人に居場所と出番のある多様で自由な共生社会

私の執筆した「持続可能な社会ビジョン」シリーズの第6弾です。 次で最終回です。私にとって初当選以来「ともに生きる社会」は重要な政治的テーマです。 ご一読いただければさいわいです。 すべての人に居場所と出番のある多様で自由な共生社会 ...