暮らしと経済

人口からみる世界的デフレの終焉

最近、人口と経済について書かれた本を2冊読みました。大学で「人口学」の授業をとって以来、人口に関心を持ち続けてきました。未来予測にあたって人口統計ほど信頼できるデータはありません(とピーター・ドラッカーも言ってました)。 ロンドン・...
平和と外交

マクマスター「戦場としての世界」【書評】

米国の国家安全保障担当大統領補佐官だったハーバート・マクマスター(H・R・マクマスター)氏の「戦場としての世界:自由世界を守るための闘い」(2021年)を読みました。500ページ超の大部の本ですが、ロシア、中国、南アジア、イラン、北...
暮らしと経済

GDP世界ランキングを見て思う

国力を評価する指標には、経済力、人口、地勢(地形、可耕地)、資源(エネルギー、水、食料生産力)、軍事力、技術力などがあります。その中でも経済力はもっとも重要な指標だと思います。G7の経済力が気になって、GDP世界ランキングを見てみた...
政治の動きと分析

英国労働党の5つの使命:日本なら?

英国労働党のメーリングリストに登録しているので、定期的にメールが届きます。党首のキア・スターマー氏の名前で「より良い英国のためのキア・スターマーの5つの使命(ミッション)」というメールが届きました。日本と比較するとおもしろかったので...
暮らしと経済

ローフレーション(low-inflation)という発想

まもなく日銀総裁も交代します。アベノミクスの評価、異次元の金融緩和をどうするのか、金融と経済財政政策が注目されています。その点で最近読んだ「メガスレット:世界経済を破滅させる10の巨大な脅威」はおもしろい本でした。 著者のヌリエル・...
暮らしと経済

スマート・イナフ・シティ【書評】

アメリカのアルゴリズムや都市計画の専門家のベン・グリーン氏の「スマート・イナフ・シティ」という本がおもしろかったです。ベン・グリーン氏は、アルゴリズムの公正さ、行政のアルゴリズムがもたらす影響などを研究しています。 スマート・シティ...
書評

政治家の虚像と実像:従僕の目に英雄なし

政治学者の清水唯一朗教授の「原敬:平民宰相の虚像と実像」(中公新書)を読みました。明治から大正にかけての政治の実態がよくわかる名著だと思います。 同書によると、原敬も同時代の政治家の間では「食えないヤツ」と評価され、「憲政の神様」の...
政治の動きと分析

防衛費増額の前に議論すべきこと:朝日新聞社WEB論座投稿文

朝日新聞社のWEB論座に投稿しました。防衛費のGDP2%への増額と増税の議論ばかりが話題になっていますが、そもそも防衛力をどう整備すべきかの議論が十分ではありません。たとえばアメリカ海兵隊のように増やす部分と削減する部分を精査しない...
暮らしと経済

財政破綻の3つのシナリオ

日銀の黒田総裁が進めてきた異次元の金融緩和は終わりを迎えつつあります。金融緩和は、単なる「需要の先食い」でしかなく、不景気のときのカンフル剤にはなりますが、生産性向上にはつながりません。 金融緩和は「需要の先食い」なので、アベノミク...
書評

2022年に読んだ本のベスト10冊

毎年恒例の「今年読んだ本のベスト10冊」をご紹介させていただきます。今年は例年より多めの約230冊(*小説や雑誌などは除く)の本を読みました。そのなかで印象に残ったお薦めの本十冊を厳選しました。 今年一年お世話になった皆さまにこの場...