政治の動きと分析

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参政党躍進に思う(4)「政治をあきらめない」

英国の政治学者ジェリー・ストーカー氏の「政治をあきらめない理由」(岩波書店)に出てくる、世界68か国の5万人を対象にした調査によると「政治家を信用する」と答えた人はわずか13%だそうです。政治不信は世界共通の現象です。日本だけじゃあ...
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参政党躍進に思う(3)「ファシズムの10の柱」

イェール大学で哲学を教えているジェイソン・スタンリー教授の著書「ファシズムはどこからやってくるか」(青土社)にファシズムを特徴づける「ファシズムの10の柱」というのが出てきます。1.神話的過去2.政治宣伝(プロパガンダ)3.反知性主...
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参政党躍進に思う(2)「ポピュリスト政治家を軽視しない」

政治学者のヤシャ・モンク氏は、ポピュリスト政治家から民主主義を守るための3つの教訓があると言います。第一にヤシャ・モンク氏は、「対抗勢力が、ポピュリストの恫喝の奥底に潜む狡猾さに気づかず、過小評価してしまう」と言います。トランプが最...
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参政党躍進に思う(1)「排外的ナショナリストのつくり方」

参政党の躍進を見ていて佐藤優さんが対談本で以前こんなことをおっしゃっていたのを思い出しました。ナショナリストとして認められるためには、面倒な努力が一切、必要ありません。排外主義集団のデモに加わって、「日本は侮辱されている!」とか、「...
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排外的ポピュリズム政治家との戦い方

参議院選挙の最中ですが、陰謀論を信じる排外的ポピュリズム政党が躍進しつつあり、危機感を覚えます。ということで、久しぶりに投稿します。主題は「排外的ポピュリズム政治家とどう戦うか」です。排外的ポピュリズムは世界的現象です。グローバル化...
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総選挙をきっかけにSDGs推進を!

日本における「SDGs(持続可能な開発目標)」という言葉の認知度が約9割に達しています。他方、日本のSDGs達成度は167カ国中18位ですが、SDGsの17の目標のうち気候変動対策、ジェンダー平等など5つの目標が「最低」の評価を受け...
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どんな政治指導者が望ましいのか?【アイゼンハワーと大久保利通】

自民党総裁選と立憲民主党代表選を見ていて「望ましい政治指導者」について考えさせられました。直接お話ししたことのある人が多くて客観的に見ることはできないので、両党の候補者の皆さんについてはコメントしませんが、歴上の人物で「どんな政治指...
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極右は「変な人たち」という正しいレッテル

この十年ほど私は「ポピュリズム政治とどう戦うか」というテーマについて考えてきました。そんな問題意識のもと最近読んだ「週刊東洋経済」(2024年9月7日号)の「極右は『変な人たち』という正しいレッテル」という記事に感銘を受けました。シ...
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英トラス首相の減税辞任から学ばなかった日本

岸田政権が減税を打ち出しました。私は愚策だと思います。理由は次の3つです。1.税収の上振れを国民に還元するというのは、プライマリーバランスが黒字のときに言うべきことです。多額の国債を発行している現状では、国民に還元する余裕はありませ...
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オープンな議論が分断の政治を招く

フランシス・フクヤマ氏の近著「リベラリズムへの不満」(新潮社)を読んで驚いたことがあります。大雑把に要約すると「議会における開かれた議論が、政治の分断を招き、熟議や妥協の政治から遠ざけた」ということです。そうなのか!?近年、あらゆる...